40代からの冷え対策はお風呂の入り方から
-体を温める入浴のコツと給湯の見直しポイント-
目次
☞ 40代を過ぎたころから、「お風呂に入ってもすぐに手足が冷える」「寝る前になかなか体が温まらない」と感じる人は少なくありません。冷えを感じやすくなる背景には、年齢とともに起こる体調の変化だけでなく、室温、運動量、睡眠、毎日のお風呂の入り方など、いくつもの要素があります。
その中でも見直しやすいのが、入浴の習慣と、お湯の使い方です。熱すぎるお湯に長く入るよりも、無理のない温度で体を温める方が、心地よさや眠りの準備につながることがあります。また、給湯器の設定温度や追いだきの使い方を見直すと、家計の負担を抑えやすくなる場合もあります。
⇒ この記事では、冷えが気になる人に知っておいてほしい入浴の基本と、お風呂まわりでできる節約の工夫、さらに給湯器の不調サインまで、生活者目線でわかりやすく整理します。読んだあとに「結局どうすればいいのか」が見えるよう、今日からできる対策を中心にまとめました。
監修者
ダスキン給湯器テクニカルアドバイザー 河津勇司
給湯器交換企業にてガス給湯器取り付け作業を担当
これまでに施工経験数3000以上を実施。個人事業を立ち上げ、給湯器取り付け経験を積む。
現在は株式会社ダスキンにて給湯器施工及び後輩育成に従事。
住まいの衛生管理、害虫対策、防犯・安全対策など、暮らしの困りごとに関するサービス開発・品質管理を担当。生活者が安心して住まいを整えられるよう、公的機関・メーカー等の公開情報も参考にしながら、実用的な情報発信を行っています。
まず知りたい、冷え対策としての入浴の基本
☞ 冷えが気になると、「とにかく熱いお湯に入った方がよい」と考えがちです。しかし、熱すぎるお湯は体への負担が大きく、のぼせやすくなったり、入浴後にかえって疲れを感じたりすることがあります。特に、血圧が気になる人や高齢者は無理をしないことが大切です。
一般に、毎日の入浴は38〜40℃程度のお湯に、10〜15分ほどを目安にすると続けやすいとされています。大切なのは「長く我慢して入ること」ではなく、「気持ちよく温まり、湯上がり後も無理なく過ごせること」です。肩までつかる全身浴がしんどい場合は、短めに切り上げたり、半身浴にしたりして、体調に合わせて調整しましょう。
また、入浴前後の水分補給も忘れたくないポイントです。お風呂では思っている以上に汗をかくため、入浴前後にコップ一杯程度の水分をとるだけでも、湯上がりのだるさを感じにくくなることがあります。
熱いお湯が必ずしも正解ではない理由
42℃以上の熱いお湯は、すっきりした感覚が得られる一方で、長く入るには向きません。交感神経が刺激されやすく、体が休息モードに入りにくくなることもあります。冷えがつらいときほど熱いお湯を選びたくなりますが、毎日の習慣としては、体に負担をかけにくい温度から始める方が無理なく続けられます。
眠りにつなげるなら、入浴のタイミングも大切
厚生労働省の睡眠に関する情報でも、就寝の1〜2時間前の入浴は、眠りにつきやすい状態づくりに役立つとされています。お風呂でいったん体が温まり、その後ゆるやかに体温が下がっていく流れが、入眠の準備につながるためです。寝る直前に熱いお風呂へ入るより、少し早めに入浴を済ませて、湯上がりにゆっくり過ごす方が取り入れやすいでしょう。
家計にもやさしい、お湯の使い方の見直しポイント
☞ 冷え対策のためにお風呂の時間を大切にしたい一方で、気になるのがガス代や水道代です。ここで意識したいのは、「温まるために我慢する」のではなく、「ムダなお湯の使い方を減らす」という考え方です。暮らしの快適さを保ちながら、見直せるところだけ整えていきましょう。
給湯器の設定温度は、使う温度に近づける
キッチンや洗面所で使うお湯が40℃前後なのに、給湯器の設定を42℃や43℃のままにしている家庭は少なくありません。高めの温度で沸かしてから水で薄める使い方は、必要以上にエネルギーを使いやすくなります。給湯器の設定を、実際によく使う温度に近づけるだけでも、省エネにつながる可能性があります。
ただし、節約効果は家族人数や使用時間で変わるため、金額は家庭ごとに異なります。大切なのは、「高めにしておけば安心」と固定せず、季節や用途に合わせて調整することです。台所、洗面、シャワーで必要な温度が違う場合は、どこで何度がちょうどよいかを一度見直してみるとよいでしょう。
追いだきは回数を減らす工夫が効果的
資源エネルギー庁の省エネ情報でも、入浴の間隔をあけないことは給湯の節約につながるとされています。家族の生活時間がまったく違う場合は難しいものの、できる範囲で入浴時間を近づけたり、浴槽のふたを閉めたりするだけでも、お湯の温度低下を抑えやすくなります。
追いだきと足し湯のどちらが得かは条件によって変わりますが、共通して言えるのは「お湯が冷めきる前に使う」「不要な追いだきを減らす」ことです。寒い時期は特に、ふたを閉める、家族に声をかける、入浴前にまとめて準備するなど、小さな工夫が積み重なります。
シャワーの出しっぱなしを見直す
シャワーは便利ですが、使っているお湯の量が見えにくいのが難点です。資源エネルギー庁の情報では、シャワーは1分で約12Lのお湯が流れるとされています。髪や体を洗っている間、つい流しっぱなしにしてしまうと、お湯もガスも水道もまとめて使うことになります。
無理に時間を短くする必要はありませんが、洗っている間だけ止める、手元で止水できるシャワーヘッドを使う、家族で使い方をそろえるといった見直しは、続けやすい節約です。小さなお子さんがいる家庭や介助が必要な家庭では無理のない範囲で取り入れましょう。
給湯器の不調サインと、相談を考えたいタイミング
☞ 冷え対策や節約を意識していても、「最近、お湯の温度が安定しない」「追いだきに時間がかかる」と感じるなら、使い方だけでなく設備の状態も確認したいところです。給湯器は毎日の暮らしに欠かせない設備だからこそ、無理に使い続けない判断も大切です。
一般に、家庭用給湯器の設計上の標準使用期間は10年とされています。10年を過ぎたから即交換という意味ではありませんが、使用年数が長くなるほど、不具合や部品供給の問題が起こりやすくなります。冬場に突然お湯が出なくなると生活への影響が大きいため、気になる兆候がある場合は早めに情報収集しておくと安心です。
こんな症状があれば要確認
次のような症状がある場合は、様子見を続けるより、取扱説明書の確認や専門業者への相談を考えましょう。
一つ目は、温度のばらつきです。シャワー中に急にぬるくなったり熱くなったりする場合は、快適性の問題だけでなく、給湯器の不調が隠れていることがあります。
二つ目は、異音や異臭です。今までと違う大きな音がする、焦げたようなにおいがする、生ガスのようなにおいが気になる、といった場合は、そのまま使い続けない方が安心です。
三つ目は、エラー表示の頻発です。一時的に復旧しても、同じエラーが繰り返し出るなら、放置せず確認した方がよいでしょう。
四つ目は、本体まわりの外観変化です。排気口まわりの黒ずみ、サビ、水漏れ跡などがある場合も、点検の目安になります。
自分でできることと、任せた方がよいこと
自分でできる範囲としては、給湯器の周囲をふさがない、排気口の近くに物を置かない、浴槽の循環口フィルターを説明書どおりに掃除する、といった日常の手入れがあります。一方で、内部の分解、バーナーや熱交換器まわりの清掃、ガス接続部の確認などは危険を伴うため、専門業者に任せるのが基本です。
また、入浴剤についても注意が必要です。どの入浴剤でも使えるわけではなく、追いだき機能との相性や、給湯器メーカーの注意事項がある場合があります。入浴剤のパッケージや給湯器の取扱説明書を確認し、使用可否を確かめてから使うと安心です。
よくある質問
Q 熱いお風呂の方が冷え対策によいのですか。
A 必ずしもそうではありません。熱すぎるお湯は体への負担が大きく、長く入りにくいことがあります。毎日の習慣としては、無理なく温まれる温度で続けることが大切です。
Q 追いだきと足し湯ではどちらが節約になりますか。
A 一概には言えません。お湯の量、下がった温度、機器の種類で変わるためです。ただし、家族の入浴間隔をあけすぎない、浴槽のふたを閉めるなど、そもそも温度を下げすぎない工夫は多くの家庭で取り入れやすい方法です。
Q 給湯器が10年を超えたらすぐ交換ですか。
A 必ずしもすぐ交換とは限りません。ただし、10年は点検や見直しを意識したい節目です。異音、異臭、エラー表示、温度不安定などがあれば、早めに相談を検討しましょう。
Q 残り湯は翌日も使えますか。
A 掃除や洗濯に使う家庭もありますが、長時間放置したお湯は衛生面に配慮が必要です。小さなお子さんや高齢者が使う場合は、入れ替えた方が安心な場面もあります。
まとめ
☞ 40代以降の冷え対策では、熱いお湯に頼りすぎるより、毎日続けやすい入浴習慣を整えることが大切です。目安としては、38〜40℃前後のお湯に無理のない時間つかること、就寝1〜2時間前を意識すること、入浴前後の水分補給を忘れないこと。この基本だけでも、毎日の心地よさは変わってきます。
あわせて、お湯の使い方を見直すと、体を温める時間を大切にしながら、家計への負担も抑えやすくなります。設定温度を必要以上に高くしない、シャワーの出しっぱなしを避ける、追いだき回数を減らす工夫をする。どれも今日から始めやすい見直しです。
それでも、「最近お湯の温度が安定しない」「給湯器の音やにおいが気になる」「設置から10年近く経っていて不安」という場合は、設備の状態も確認したいタイミングです。無理に使い続ける前に、住まいの相談先を持っておくと安心です。
⇒ ダスキンでは、住まいの快適さやお困りごとに関するご相談を受け付けています。お風呂まわりや給湯設備の状態が気になるときは、気になる段階のうちに相談先の一つとして検討してみてください。毎日の入浴時間が、体にも家計にもやさしい時間になるよう、無理のない見直しから始めていきましょう。
この記事は、ダスキン ハウスメンテナンス開発室のサービス方針および公的機関・メーカー等の公開情報をもとに、生活者目線で編集しています。
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監修者
ダスキン給湯器テクニカルアドバイザー 河津勇司
給湯器交換企業にてガス給湯器取り付け作業を担当
これまでに施工経験数3000以上を実施。個人事業を立ち上げ、給湯器取り付け経験を積む。
現在は株式会社ダスキンにて給湯器施工及び後輩育成に従事。





